2014年03月20日

「ノラガミ ♯11 棄てられた神」


過去。野を駆けるラボウ。
人を斬り、馬を斬り。
同じく人を斬る夜トと背中合わせになり、また人を斬る。
血塗れになったラボウが立つ川は赤く染まり、死体が散乱する有様。
現在。同じく人を斬っているラボウ。
レイキと野良を神器に変え、人を斬るのだった。


ひよりが自分のことを忘れてしまった現実に、悔しがる夜ト。
落ち着けと雪音に諭されるが、聞く耳を持たない。
夜トのことだけさっぱり記憶が抜け落ちてしまっていたひより。
ガタガタ騒ぐな、一時的なものだろう、すぐに思い出すと雪音。
絶対にひよりを元に戻すと夜ト。
参考書を渡しに来ただけのひよりを連れて、初めて会った場所を訪れる夜トたち。
それでもひよりの記憶は戻らなかった。
大黒の家へ戻った夜トは、思い出の紙芝居を作ってひよりの記憶を思い出させる作戦に出る。
バスタイムのひよりは、なんであの人、あんなに必死なんだろうと不思議がっていた。
画材一式に五円玉貯金を全部はたいた夜ト。
その時、野良の気配を感じて…
野良が現れて言う。
もらっちゃった。夜トに関する記憶をね。
人はすぐに貴方のことを忘れる。
可哀想な夜ト。本当のあなたを思い出して。
と、取り出したビー玉を覗きながら言うのだった。
あいつの言うことに耳を貸しちゃ駄目だ、雪音に言われて正気になる夜ト。
ラボウがレイキ、と野良を呼び、神器に変えると、襲いかかってくる。
夜トもセッキを呼び、雪音を神器に変えて応戦。
しかしラボウは強く、防戦一方の夜ト。
夜ト神、どうしたのだ。おまえの力はこんなものではない。思い出せ、思い出せ。
ラボウの言葉に魅入られそうになった夜トを、また雪音が名を呼んで正気に戻す。
シケた空に、あやかしが活発化し、それに気づく毘沙門や天神。
剣を交えている間に、雪音は傷だらけになり、セッキは刃こぼれを起こしていた。
神器から人の姿に戻ってしまう雪音。
やはり、これは我の知っている夜ト神ではないぞ。
レイキも野良に戻って言う。
でも、分かったでしょう? ねぇ、夜ト。夜トがラボウに勝ったら、あの子、壱岐ひよりの記憶を返してあげる。約束よ。うふふ、うふふふ。

予期せぬ風穴でも開いたかと心配した兆麻が、大黒の家を訪れていた。
禍ツ神ラボウ。今ではその名を聞くこともないが、かつては知られた名だったらしい。ラボウは元々人間で、確か生前はミサキをやっていた筈だ。間者として敵地に忍び込む、いわば汚れ仕事。ミサキは仕事が終わると、口封じのために主に殺される。彼は死後、祟りをおそれた人々にたてまつられ、生まれた禍ツ神だと聞いている。人の願いは良いものばかりではない。悪い願いもある。憎い相手を消して欲しい。そんな邪な願いに応えるのが、禍ツ神だ。中でもラボウは斬ることで人々の願いを叶えていた。それこそ望まれれば、人も、あやかしも、神でさえも斬った。噂で聞いたことがある。夜トと共に戦った禍ツ神がいたと。
天神の元へ訪れていた夜トは言う。ラボウは昔のままだった。あいつは強い。下手すりゃ雪音がやられちまう。
夜トも禍ツ神だってこと? と驚く雪音に、ひよりは知ってるよ、と小福。けど、そんなことおくびにも出さなかった。ひよりは強い女だと大黒。
夜トは変わった、だから一緒にいてくれたんだよ。ひよりは夜トと雪音のことが大好きなんだね。
俺、ひよりの記憶を取り戻したい、と拳を握り締める雪音。
このままひよりは夜トのことを忘れて、それでいいんじゃないかな、と天神。
言ったでしょう、縁を切ればって。あの子は君を介してこちらに焦点を合わせ過ぎている。自分の世界を生きられなくなるよ。今のまま、夜トを忘れれば、半妖化することもなくなるだろう。それが、あの子の幸せだよ。
心を決めた夜トは天神の元を去る。
帰り道、迎えに来た雪音に遭遇するが、ひよりのことはもういいんだと、冷たく言い放つのだった。

時が惜しいと呟くラボウ。
大丈夫よ、きっと夜トは戻ってくると野良。

大黒の家へ帰った雪音はコートを脱ぎ捨てると、急に心変わりした夜トに腹を立てていた。
そこで目に入ったのは、「夜ト神とひよりの物語」と題されたノートだった。
学校の授業中、ノートの落書きを見て、ひよりは前はあの人のこと知ってたんだ、思い出してあげられたらいいなと考えていた。
すると雪音からケータイに連絡があって、夕暮れの河原に呼び出されるのだった。
遅れてきた雪音は、ノートを取り出し、紙芝居を始めるのだった。
差された夜トは雪音がひよりといることを察知する。
路地を歩いていた夜トに、背後から野良の声がかかる。
これなぁんだ、とビー玉を取り出す野良。
こうして、俺と夜トとひよりは仲良くなりました。と締めくくった雪音は顔を赤くしてひよりの反応を待った。最後のページは雪音が描いたものだった。
ひよりは拍手をしてくれるが、やっぱり夜トのことは思い出せなかった。
そのノートをくれないかと言われ、慌てる雪音。それがあれば忘れちゃってることも思い出せそうな気がすると。
だったら、とひよりにノートを渡そうとする雪音。
ビー玉を月にかざして、随分欠けたね。ねぇ、夜ト、欠けた月はどこに落ちると思う? と野良。
ビー玉から雫が一滴こぼれ落ちる。
その時、ひよりは雪音のことをも忘れてしまっていた。
受け取ったノートを、これ、君の? と返そうとするのだった。
呆然とする雪音。ノートを取り落とし、その場から逃げ出していく。
差された夜トは野良が何かをしたことに気づく。
壱岐ひよりの記憶はね、少しずつ欠け落ちていくんだよ。早くこないとあの子、空っぽの器になっちゃうね。

河原で一人、泣いている雪音の元に夜トがやって来る。
ひより、俺のことも忘れちゃった。忘れちゃったよーー!
大声で泣き出す雪音。
そんな雪音に、夜トは、ひよりの記憶を取り戻しに行く。だが、あいつらと戦えば、おまえを壊しちまうかも知れない。俺自身、あいつらの思惑にはまっちまうことも。
自分を信じろ。そう言ったのは夜トだろう、と涙を拭い去る雪音。

ノートを見つめながら、これは私? と一人呟くひより。お母さんに呼ばれて登校する。
雨の中、門扉を開けようとしたとき、雪音と夜トがやって来て、色々忘れて不安なのはひよりなのに、自分のことばっかでテンパっちゃってごめんと謝る。
夜トも、おまえの記憶は必ず取り戻す。だから安心して待ってろ、ひより。
頷く雪音。
大粒の涙を零すひより。
どうしたの、と心配げな雪音。
もう泣くな、行くぞと言った夜トの肩を握ったひよりだったが、夜トたちは瞬間移動して消えてしまう。
後に残されたひよりは、地面に倒れ込む。


posted by 松風久遠 at 18:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ノラガミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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