2013年09月17日

「サマーヌード 第十一話」(終)


朝日に抱きしめられたナツキはごめん、と言って離れる。
まだ、怖いのかもしれない。好きな人が自分の前からまたいなくなっちゃうんじゃないかって。
俺はいなくなんないよ、という朝日に時間が欲しいというナツキ。自分の気持ち整理する時間が欲しいと。
わかった、俺待ってるよと答える朝日。
朝日のことがもっと好きになっちゃいそうで苦しい、と言って海の家を辞めたくせに、何で今更前の婚約者のことを引きずってるの? 
朝日は待つのだけは得意だから、その辺は大丈夫だけど。
雨に濡れて帰る朝日と、朝日の傘のお陰で濡れずにすんだナツキが対照的だ。

季節は過ぎ、クリスマスの頃。
アオイが寮生活に。事務所が決まったらしい。
朝日はカメラマンの仕事で忙しい。
影山のあとを継いで店長になることが正式に決まったナツキ。就任の挨拶をしていた。

更に時間は経ち、バレンタインの頃に。
雑誌にナツキと店が特集されているのを見て、電話をかけようとする朝日だったが、やめる。
ナツキはナツキで路上で撮影している朝日を見かけても、スルー。
お互いをさけあってる感じ。本当に恋愛感情あんの?

朝日に電話しようかどうか迷っていると、ハナエから電話が。
ヒカルと結婚することになったという。
早!
ケーキ作りを頼まれる。
朝日の所へはヒカルがやって来て、結婚式の招待状を渡される。
時期は四月になっていた。

夏。港区にナツキが訪れる。
浜辺では結婚式の準備が進んでいた。えらく手作り感満載な結婚式だな。
ヒカルは仕事で当日の朝、始発で来るらしい。
ヒカルには部下が出来ていたが、いまいち先輩づらできてない感じ。
ナツキはタカシにレストラン青山と港区の名前の由来を聞く。
青山というのは海で死んだセツコの旦那の名前で、ずっと旦那のことが忘れられずにいたが、ケンジはそれでもいいと言葉以外でつたえようと、ずっと見守っていられる高台に港区を出したのだった。
青山を守り続けたセツコに対して、港区という名前をつけた、と。

朝日が来るのをそわそわして待つナツキ。
やって来た朝日は写真を飾るのをナツキに手伝わせる。
近況を報告し合う二人。
何かお腹すいたなー俺。と朝日。
それって何か私に作れってこと?
おなじみのヤキソバを作って出すナツキ。
一年ぶりに食べたけどさ、二年連続世界一!
また明日といって別れる二人。

朝日はお久しぶりです、と写真館へ。
館長に温かく迎えられる朝日。
ハナエの写真を撮りにきたらしいが、そのシーンはカットされていた。
そして結婚式が始まる。
夜。ケーキ入刀。
ケーキを食べさせあいっこする新郎新婦。
ヒカルの監督作品の上映会。思い出を感謝とともに振り返る。
ヒカルは最終で東京へ帰っていく。

ナツキには朝日のことで結構辛い目にあわせちゃったかな、とハナエ。
だからいい加減ナツキには幸せになってほしい。
この町の結婚式場で失った愛は、ちゃんとこの町で取り戻して下さい。
ありがとね、とナツキ。

ランプを持って外のテーブルに突っ伏しているナツキ。
そこへ朝日がやって来る。
約束の線香花火を取り出す。
「俺は一度口にした約束は守るから」
さすがに火が付くかわかんないけど、という朝日に、日頃の行いが良かったらつくんじゃない? というナツキ。こういうのって普通すぐわすれちゃうんじゃないのというが、
「俺は一日も忘れたことなかったけどね。毎日ナツキのこと考えてた。最後に会った日からずっと。今でもナツキへの思いは変わらないし。俺、おまえのことが好きだから」
ナツキの片を持って、向き直りながら、
「ナツキのことが好きだから」
ナツキ、笑顔になって朝日に抱きつく。
「ずっと側にいるから」
「本当?」
「うん」
「本当にいなくなんない?:
「約束する。だからさ、来年の夏も、またこの海に一緒に来よう。再来年も、三年後も、五年後も、ずっと一緒に来よう」
「うん」
キスをする二人。二回も。
そしてお互い強く抱きしめあうのだった。

ここで終わってりゃいいのに、最後のシーンはいらない。
ああ、最後まで決まらないドラマだな。


posted by 松風久遠 at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | サマーヌード | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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